灯火-ともしび-
* * *
「…離したくないんですけど…そろそろ帰らないとですよね…。」
「そ、うね。」
時計を見ると23時。
うちの両親は厳しい方ではないため何時に帰っても叱られることはないが…。
「…なんか俺ばっかり好き放題しちゃって、ご両親に罪悪感です…。」
「罪悪感?」
「だって俺、夏海さんの初めての彼氏なんですよね?」
「そ、そ…うね。」
慣れない〝彼氏〟という響き。
「キスも初めてで、で、あんなに…しちゃったわけだし。」
「…っ…それ以上は言わないでいいわ。」
「照れてます?」
「そう思ったんなら放っておいて。」
「嫌ですよー。可愛いんだから一分一秒余さず見ていたいです。」
「か、帰るわよ!」
「送りますっ!」
「…ありがと。」
自然と繋がる手。
伝わる温度が心地良い。
「…離したくないんですけど…そろそろ帰らないとですよね…。」
「そ、うね。」
時計を見ると23時。
うちの両親は厳しい方ではないため何時に帰っても叱られることはないが…。
「…なんか俺ばっかり好き放題しちゃって、ご両親に罪悪感です…。」
「罪悪感?」
「だって俺、夏海さんの初めての彼氏なんですよね?」
「そ、そ…うね。」
慣れない〝彼氏〟という響き。
「キスも初めてで、で、あんなに…しちゃったわけだし。」
「…っ…それ以上は言わないでいいわ。」
「照れてます?」
「そう思ったんなら放っておいて。」
「嫌ですよー。可愛いんだから一分一秒余さず見ていたいです。」
「か、帰るわよ!」
「送りますっ!」
「…ありがと。」
自然と繋がる手。
伝わる温度が心地良い。