カタチのないセカイの為に

理子が、
『プリクラ デビュー は美咲の物だね。』
と小声で言った。


美咲は、顔が少しだけ火照った。


理子が、
「二人で取ってから、皆で取りましょ。」

健吾の手を引いて、
プリクラの機械の中へ入って行った。



美咲も、選んだプリクラの機械の前で、
「これにしょー!!」
優潤に言った。




優潤には、
沢山有る機械がどれも同じに見える。

「この機械、違いが有るの?」

首を傾げながら、優潤が応えた。


美咲は、説明をする。
「多少有るんだよ。
これは、取った写真をメールに飛ばせるの。」



前の人がまだ使っていたので、
美咲と優潤は、順番を待った。




並んでいる時も、
美咲が嬉しそうにしているから、
優潤も嬉しくなった。





プリクラの機械は、
中に居る人の足は見えるけど、
顔は見えない。


終わって出て来た人が、

サラリーマンと、
OL風のスーツを着た人だった。


プリクラに歳は関係ないと優潤は認識した。


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