うち、男子苦手なんで。
"えっ…まぢで?"

"!!違う!!"

とっさにうちは
佐藤春馬の方に
振り向いて叫んだ。

否定した。

だってなんか悔しい。
男子苦手とかバカに
されるに決まってる。

"え〜事実じゃん"

"あ〜ちゃんうるさい"

あ〜ちゃんの体を
一発叩いた。

"え〜なにそれ!
男慣れしてないとか
純粋じゃん!"

…えっ

純粋?

"なんか〜そういう子
って純粋って感じしね

"うっう〜ん"

"いいじゃん。純粋。
かわいい。"

かわいい。

ポッ。

思わず顔が赤くなった

だってだってだって!

男子に面と向かって
"可愛い"とか
言われたことないし。
だから…慣れないし。

"ん?れもん顔赤いよ"

"知ってる!"

顔赤くなったのを
見られたくなくて
俯いてると

"顔赤いの?"

なんて佐藤春馬が
尋ねてきて
うちの顔を覗きこもう
とした。
< 9 / 31 >

この作品をシェア

pagetop