奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

あの日の怒り再び

「バッチをお預かり致します」



指が揺れてしまわないよう、慎重にお客さんからバッチを受け取った。


ん?


指に違和感……。



「有難うございました」



とりあえず笑顔を浮かべ一礼し、お客さんを見送った。


椅子に座りバッチの裏を見ると、バッチよりも少し小さめの紙が折り畳んで挟まれていた。


なんだろこれ。


紙を開きフリーズしてしまった。



「今度お食事でも如何ですかってこれ、デートのお誘いじゃないの。 今月に入って何度目?」

「わ、わかんない……」



鳥肌が立った。


気持ちわるっ!!



「一人くらいお食事に行ってみたらどう?」

「ヤダよ……」



桃花さん、冗談きついです……。


私は迷うことなく紙を丸めぽいっと近くのゴミ箱に投げ捨てた。



「いいの? さっきのお客様確かエリートコースだったと思うわよ?」

「エリートコースだろうとフルコースだろうとどうでもいいよ。 気持ち悪いから」






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