奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
優しい顔して意外と強引な日下部さんとタクシーに乗り込み、早十分。


密室でも気まずい感じは少しもなかった。



「あ、忘れるところだったよ」

「え?」



そう言って、日下部さんはずっと持っていた紙袋を差し出した。


頭にハテナマークが幾つも浮かぶ。



「クリスマスプレゼント」

「え!? う、受け取れません!!」

「鈴川さんの為に用意したものだから、受け取って貰えた方が嬉しいんだけど?」



戸惑いつつも、そう言われてはこれ以上断る事も出来ず、紙袋を受け取った。



「気を遣わせてしまってすみません……」

「俺がプレゼントしたかっただけだから、気にしないでほしい。 それに、たいした物じゃないからさ」



たいした物とかそうじゃないとか関係なく、気にするよ。


だって……。



「私何もご用意してないです」

「あははっ、そんな事気にしてたの?」



そんな事って……気にするよ……。



「そんなに悪いと思ってるの?」

「思ってます」

「じゃあ、今度また食事してもらえる?」



日下部さんはいろんな表情や仕草を上手く使いこなす。


それは意識されたものではなく、自然なものだから大人の色気を感じさせるのかもしれない。





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