奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
「ねぇ、春ちゃん……何処にも行かないでね……」

「何だよ急に、変な奴。 文美が約束守ってる内はな」



そうだね。


約束を破ったら春ちゃんは直ぐに何処かにいってしまうだろう。


それはちゃんと理解してる。


だけど、言葉にされると未だに傷ついている自分がいる。



「最近は昼間なにしてるの?」



ソファに腰掛けながら、無理をしながらも明るい声で話しかけた。


沈んでいる気持ちに気付かれたくなくて。



「相変わらずプラプラしてるかなー。 でも今日はワタアメと遊んでた」

「……ワタアメって何? あの甘いワタアメ?」

「ちげぇよ。 そいつの事」



春ちゃんの指差す先には丸まって眠っている春美ちゃん。


ちょっと……ちょっとちょっと!!



「ワタアメじゃなくて春美ちゃん!!」

「だから、恥ずかしすぎて呼べねぇっつーの」



もう!


せっかく愛情込めて付けた名前なのに、失礼しちゃう。





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