奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
いつもそばに居たのに、どうしてそんな大切な事を黙ってたの?


どうして……。



「泣くなよ」

「だって……っ」

「俺は好きな女に会いに行く途中、子供を庇って事故に遭った」



好きな女……。


私は春ちゃんから一度もそんな風に言ってもらった事ない。


こんな状況でもその女性に嫉妬してしまう。



「お前に会いに行こうとしてたんだ……」

「え……?」



ちょっと待って……頭がついていかない。


え?


え?



「間抜け面」

「う、煩いな!! だだ、だって! 意味わかんないんだもん!!」

「初めて文美を見た時から気になってた。 でも中々声掛けらんなくて、ウジウジしてる自分が嫌であの日……事故に遭った日、お前に声を掛けようって決心したんだよ」



じゃあ、春ちゃんも私の事を……?


私たち両想いって事?



「だから泣くなって言ってんだろ」

「だって……っ、嬉し泣きだからいいじゃん!!」



ずっと重みに思われてると思ってた。


私の事、本当はうざったいんじゃないかと思ってた。


私、自惚れてもいいんだよね?


春ちゃんも私と同じ気持ちでいてくれてるって……。





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