奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
帰ってきたお父さんにしこたまお酒を飲ませ、酔っ払わせた。


顔を真っ赤にしたお父さんは、猫ちゃんの話をすると上機嫌でオッケイしてくれた。


明日覚えてないなんて言われても、お母さんという証人がいるから問題なしっ。



「これで一安心だね、春美ちゃんっ」

「ミー」



つぶらな瞳で上目遣い……。


なんちゅー可愛い生き物なの!?



「はるみちゃんって何だよ……」

「この子の名前に決まってるでしょっ」

「ネーミングセンスなさ過ぎ。もっとお洒落な名前にしてやれよ」



勿論他にも色々名前の候補はあった。


だけどこの名前が1番しっくりきたんだもん。



「煩いなぁ、文美の美と春彦の春をくっ付けたのぉー!!」

「は……?」

「まだ文句あるわけ?」



いつもとは逆で、春ちゃんはプイッと顔を背けた。


それも恥ずかしそうな顔をして。



「もう寝ろ」



そう言うと春ちゃんは天井を抜けて何処かへ行ってしまった。


可笑しくてつい笑みが零れた。



「春美ちゃんそろそろ寝よっか」



私は部屋の電気を消し、春美ちゃんと一緒に眠りについた。







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