奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
言葉が出てこなくて1人ビクビクしていると、お母さんの困った様な呆れた様なため息が頭上から降ってきた。


人の気も知らないで猫ちゃんは気持ち良さそうに眠ってる。


起きないのが不思議だよ。



「文美」

「は、はいっ!!」



声が裏返ってしまった。


母親相手に恥ずかしい……。



「ちゃんと自分で面倒みれるのね?」

「みるっ!!絶対みるッッ!!」

「だったらお母さんはもう何も言わない。たぁだぁし、お父さんが帰ってきたら、自分1人で説得する事っ。いいわね?」



私は何度も何度も頷いた。



「お母さんありがとうっ!!」

「いいから早く上がんなさい」



我が家にまさかまさかの新しい家族が増えましたっ。


嬉し過ぎて緩みきった顔は中々元に戻らなかった。


スキップしながらリビングに入ると、お母さんに笑顔で「気持ち悪いわよ」と言われてしまった。


いいのいいのっ。


自分でも自覚してるからぁーっ!!


お父さん早く帰ってこないかな。


お父さんを説得するなんて朝飯前だもんねっ。





< 69 / 255 >

この作品をシェア

pagetop