奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
こうして雄の車の助手席に乗るのはいつぶりかな?


確か最後に乗ったのは十八くらいだったかな?


何十年も過去の事の様に思える。


何十年もって言っても、まだ二十そこそこしか生きてないけどさ。



「お茶でよかった?」

「え?」

「飲み物」



信号待ちで差し出されたペットボトルを受け取った。


買ってくれてたんだ……。



「ありがとうございます。 頂きます」



素直に受け取ると、日下部さんはいつもの爽やかな笑顔を見せた。


最近は慣れてきたのか、日下部さんの顔をちゃんと見られるようになってきた。


私にしてみれば大進歩だ。



「観たい映画ある?」

「いえ……特にはないんですけど……」

「じゃあ、着いたら一緒に選ぼう」

「はい」



何……このむず痒い感じ。


落ち着かない。


早く着かないかな……。





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