超草食系彼氏
「山田太郎なんて止めて俺にしたら?
絶対俺の方がいいよ、ね?」
「・・・・・嫌、離して」
太郎くんよりこの人がいい?
そんなこと、思ったことない
この先もずっと、思うはずない
太郎くんならこんなことしない
あたしが嫌がっていたら止めてくれる
あたしが困っていたら・・・・・
「な、なにしてるんですか」
絶対に、助けてくれる
「太郎くん・・・・・ッ」
目の前の太郎くん
少し緩くなった腕の力
その隙に太郎くんの方へ
「あ、安藤さんに何かしたんですか?」
太郎くんの小さいけれど、力強い声
なによりも安心する、太郎くんの存在