『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「あっ勘違いしないで!
結婚はするつもりないから。」
真顔のまま直ぐに訂正した優さん。
「・・・・・違うの?
じゃぁどうゆう事?」
いきなりの提案についていけない俺。
「簡単に言えば、主夫になって。
私は働いて稼ぐから、
和樹はこのお腹の子供を
育ててくれない?」
「・・・・・いいけど、なら結婚。」
言ってる意味は解るよ。
でも結婚しない意味が解らない。
「事実婚って知ってる?」
「知らない。」
「夫婦だけど婚姻届を出さずに
一緒に暮らすの。」
「なんで?」
「紙に縛られる必要ないじゃない。」
「でも・・・・・」
「私の扶養に入らなくても
年金とか税金も払ったげるから。」
事務的に提案をする優さん。
「嫌、そうゆう意味じゃなくて・・・・・」
俺の顔は引き攣る。
「何?私と一緒にいたくない訳?」
優さんは俺を軽く睨んだ。
「一緒にいたいです!」
思わず叫んだ。
だって優さんが
好きだから!
-------こうして
優さんと俺の『事実婚』が
始まった。