『主夫』だって『恋』してますけど何か?
昨日、藤堂さんが
マリンを抱っこした。
マリンの本当の父親が。
バーの帰り道、俺は
優さんと何も喋らなかった。
というより、喋れなかった。
元々気まずくて会話もなかったんだけどね。
優さんは藤堂さんが抱っこした
マリンを見て、何を考えたんだろう。
俺は・・・・・
俺がマリンの父親のままで
いいのかなって思った。
-----お昼休み。
夢にまで見た家族みんなで
運動会のお弁当。
「マリン、たまごやきと〜
カラアゲたべる♪」
「はい。トマトも食べろよ。」
体操服姿のマリンに
おかずをとってあげる。
「ママ〜」
「はい。」
カイトは優さんに
離乳食を食べさせて貰う。
本当、幸せな時間だな。
「マリン、アズミちゃんと
ミノルくんたちと遊んでくるね〜♪」
お腹がいっぱいになると
マリンは友達と遊びに行った。
夏前のポカポカ陽気。
「昨日が雨でよかったですね。」
俺は向かい側でお茶を飲む
優さんに言った。
「そうね。」
優さんは空を見上げる。
「・・・マリン、大きくなりましたね。
つい最近、産まれたばかりな
気がするのに。」
「・・・・・・うん。」
「俺ね、マリンが産まれた時
本当に嬉しかったです。
今も、可愛くて可愛くて
仕方ありません。」
「うん。」
だからね、優さん。
今日はいっぱいマリンの事
目に焼き付けます。