『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「優ってあんなんだけど、
すげぇ解りやすくない?
機嫌いいと、服装にちょっと
明るい色入るし、肌艶良くなるし。
機嫌悪くなると雰囲気一気に
変わるし、普段よりさらに無口になる。」


「・・・・・・・・・・・・・・」


この人、俺を上回る優さんの
ストーカーかもしれない。



・・・・・違うか。

この人は頭が良くて、
観察力も鋭いんだ。


ちゃんと優さんを見てて
ちゃんと優さんを解ってる。



「・・・藤堂さんって完璧ですよね。」

虚しくなって、つい
本音がでてしまう。



「なに?急に。
・・・・俺、全然完璧じゃねぇよ。
優に関しては感情抑え
切れないしね。」

そう言った藤堂さんの
横顔はちょっと切なげ。



「再会できた時、優は押しに
弱いから、昔のやり方で簡単に
元に戻れると思ったら、
ライバルは意外に強敵だったしね。」

藤堂さんは俺を見て笑っている。



・・・・・俺が強敵?


俺からしたら藤堂さんが
強敵過ぎて恐いよ。



「まぁ当然だけどな。
仮にも、和樹君と優は
夫婦なわけだし。」


「・・・・仮じゃないです。
ちゃんと夫婦です!」

藤堂さんを睨む。



「ハハッ解ってるって。
結局、婚姻届なんて
契約書みたいなもんだし。

出そうが出すまいが、
俺は関係ないと思ってるよ。

もし、2人が婚姻届を
出したとしても、俺の優への
気持ちは変わらないし。」


「それは困ります・・・・」


藤堂さんの優さんへの
気持ちはとても強い。

俺はつい弱気な声で困ると言った。



「弱気だねぇ。
そんなんじゃ奪っちゃうよ。」

いつだって強気の藤堂さんは
ニヤリと笑った。


あぁ恐い恐い。


出たよ、自信満々の嫌みな笑顔。





「・・・・和樹?
・・・・和樹だよね!?」


藤堂さんに怯えて俯いていたら
突然女性が俺を呼ぶ声が
したので顔を上げた。



この声どっかで聞いた事ある・・・・



< 467 / 532 >

この作品をシェア

pagetop