『主夫』だって『恋』してますけど何か?
<優Side>
「おっ・・・優!
誰か来てると思ったら、
出勤してたんだ。」
「ああ・・・茜。
お疲れさま。」
高松優は自分が経営する
コンサルティング会社に来ていた。
今日は土曜日で基本
誰もいないのだが
一緒にこの会社を立ち上げた
仲間である笹木野茜(ササキノアカネ)も
出勤してきた。
「昨日の客、最悪だったから
切ってきちゃった♪
何言っても無理ですの一点張り!
ごめんね、優ちゃん。」
茜は明るく昨日の取引先との
打ち合わせを優に報告した。
「はい、はい。
依頼の書類みた時から
そんな気がしてたから別にいいわよ。
むだ足ふませて悪かったわね。」
優は茜を信頼している。
楽観的に言っていたとしても
彼女が真面目に仕事を
取り組んでいることを知っているから。
「で、優のとこは?
外資系のとこが買収した
百貨店の立て直しだっけ?
昨日初の顔合わせだったんでしょ〜」
茜は職場に備え付けのコーヒーを
入れながら聞く。
「うん・・・・・・」
あまり良い雰囲気で
返事をしない優。
「・・・・・珍しいね。
優が微妙な返事するの。
なに?
あんま上手くいかなかったの?」
「いや・・・・仕事内容も
条件もかなりいいわよ。
成功したら、うちにも
かなりのメリットがある。」
優はパソコンに向かったまま話す。
「じゃぁ、その微妙な
テンションは何〜?
はい、コーヒー。」
2人分入れたコーヒーのひとつを
優の目の前に差し出し、茜は
優のデスク後ろの窓に
もたれ掛かりながらもうひとつの
コーヒーに口をつけた。
「ありがと。
昨日さ、相手先の担当が・・・・
肇だった。」
ゴホッ・・・
「・・・肇ってあの肇?
・・・・・・藤堂肇!?」
茜は驚いてコーヒーを
吹き出しそうになりながら言った。