気持ちの先にあるもの
手紙はグシャグシャで字も汗のせいで滲んで見えにくくなっている。


でも私の胸には確かに
大きく大きく響いた。


これからも笑いあいたい

それは私も想ってることだから。


この1文字1文字がとても大きくて、
たくさんの想いが感じられる。


ほんとにプリクラ初めてだったんだね。

4種類のプリクラがそのままベタッと貼られていて、思わずわらってしまう。


プリクラは1枚ずつ切ってはるんやで!

今度教えてあげなきゃね!

手紙についても
ほんとにありがとうって
言わなきゃな!


春樹君を見たら話したいことドンドン増えていくね

メモしとかな忘れそう!


早く元気になって映画もいこ!


後遺症なんて絶対大丈夫やからがんばろ!


気付くと春樹君の手をまた握っていた。


「では病室にお連れしますので。」

看護婦さんが再びベットを押し始めた。


「たぶん春樹今日は目覚まさないかもしれないから。また意識が戻ったらきてあげてね!今日はほんとにありがとう。」

お母さんに気を遣わすのもいけないので、
私たちは帰ることにした。

春樹また来るね。。
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