薄紅の花 ~交錯する思いは花弁となり散って逝く~





藤岡紫音が去った後、静寂《せいじゃく》が再び戻ってきた。残るは私―――霧澤静寂《きりさわしじま》のみ。


正直こんなところで藤岡紫音に遭遇するとは思わなかった。


彼女は気付いていなかったであろうが、彼女と私が遭遇した場所は櫻澤本家が住まう屋敷の前。


そこで結斗様を待っているときに彼女が来たのだ。もしかして結斗様或いは当主様を狙う刺客なのではと刀を向けたわけである。

それにしてもらしくないことを言ってしまった。
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