薄紅の花 ~交錯する思いは花弁となり散って逝く~
母親が息子のことを心配して何が悪い。どんな子供よりも大きな役目と使命を持った息子に甘くして何が悪い。
それくらいしても構わぬはずだ。
父だって怒らぬだろう。いいや。あの人は怒るか。別の意味で。
私達は決して結斗の心が成長していく様を見て恐ろしさを抱き、逃げるように去っていたわけではないのだから。自分たちの未熟さを悔やんで、あの子の傍にいてはあの子の使命を阻害するのではないかと、あの子の傍を去っていたのだから。
きっと結斗は嫌がるだろうが、頼んでみることにしよう。