シュレーディンガーのみにゃこ【その二】
家の玄関先にちょこんと
座っていたのは生後間もないと
思われる黒毛の子猫…



そして、はたと我に返って、

あたりをきょろきょろと
見廻してから、もう一度、
問題のそれに視線を
向ける。

「――ど、どっから来たの
…あんた 」



私は特に悪い事をした訳でも
無いのに、そろそろと
足音と気配を消して、
その子の前で、

んしょっとしゃがみ込み、
じーっと覗き込んで見る…
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