仮面ライダー ORIGINAL FORM
「先輩……耳…耳からも血が出て
――キィーーン
……つっ!!」
思考回路を遮断するほどの耳鳴り。
――ぽこぽこぽこぽんっ
――ピキッパシパシッ
腹鼓と同時にヒビ。
「こ、これ…なんなんだって…」
部下Aの手は小刻みに振るえ、爪の隙間からは耐えず血が垂れている。
「先輩……」
――ドサッ
倒れ込んだ部下Bは目や耳、鼻などから出血しており、息も絶え絶えに体が痙攣している。
「みんな……」
見渡した室内には動かなくなった部下が四人。
「君は助けてあげよう」
肩に置かれた手に振り返る。
「ひぃっ」
――ドサッ
部下達と同じ『何か』ではなく、気を失った。
最後、彼の瞳に映ったのは全身が白銀の、タヌキのような怪物だった。
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