*憧れの先輩と同い年のアイツ*
昼休みを告げるチャイムが鳴った。


先生の話が耳にはいるわけもなく、午前中の授業は、気付くと終わっていた。



「美加ぁ!お昼買いに行こー!」


『あ、うん。』



同じクラスの由衣に声を掛けられた。


有志とはクラスが違う為、学校ではほとんど話すことはなく、クラスメイトの由衣と一緒にいることが多い。






(メールでもしてみよっかな…)



有志の様子が気になり、美加は制服のポケットから携帯を取り出した。


しかし、携帯を構えたものの、言葉が浮かばない。




「何食べよっかな~♪そう言えば今日の5限さぁ、……って美加、聞いてる?」



携帯をじっと見詰めたまま、話し掛けても上の空な美加を、由衣は不思議そうに見ている。



「みーか!」


『え?何か言った?』


「何でもないよ~てかさ、美加、具合でも悪い?」



美加はその質問に首を横に振ると、心配そうに見詰める由衣と共に教室を出た。



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