*憧れの先輩と同い年のアイツ*
有志がどうしてあんな事を言ったのかは、未だに疑問だった。



覆うように握られた手の温もりと、真剣なまなざし。


忘れようとしても、頭に浮かんでしまう。




……冗談だとは思う。



だとしても気まずく、どんな話題であれ、美加は自分からメールは出来ないでいた。



『…いや、言ってないよ。昨日休みだったみたいだし。』


「あ~、インフルエンザだってね。今日も休みらしいよ。馬鹿でもインフルエンザにはかかるんだね!!」




笑う由衣に合わせて、美加も笑顔を作った。




「でもさ、有志から連絡は来てないの?美加に連絡出来ないなんて、余程ヒドいんだね。」


『…そうだね。』


「いつもはあんなに、美加美加って言ってんのに!」




美加は考えていることを悟られまいと必死だった。





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