恋愛ゲーム。

心臓…心臓が…持たない…
てか、私、あの笑顔に弁解されすぎじゃない?

二歳も下なのに、私…完全遊ばれてる…

「ちょっとちょっと~誰!?あの可愛い子!」

早速、香奈が食いついてきた。
しかもさっきと同じようなこと聞いてない?
あぁ…どう説明すれば良いんだ…

「可愛いよね、葵くん。昨日、私が体調崩した時に助けてくれた子だよ。」

…間違って…ないよね?

だってさ、私が気を失ってるのを葵が助けたんだし。

「え~!あんな子に助けられるとかうらやましい!!」

「私もびっくりしたよ…」

まさか目覚めたら葵が目の前にいるなんて思わなかったから…
言えないことだけどね。

「ねね!あの子の事…好きなの?」

…好き?
私が葵を…?
好きだよ…ゲームの中では好きだよ?
でも実際、自分が恋すると違ってて…
やっぱ、自分のことになると“好き”がわからなくなる。


葵は可愛いし、かっこいいし、好きだけど…
やっぱわかんない。好きって一体…なに?
< 37 / 322 >

この作品をシェア

pagetop