プラチナ・ラブ

「……ん?」


花音が不思議そうにこっちを見た。


「ブロッコリーはなしの方向で……」

「あれ……ブロッコリー嫌い?」

「いや、そういうわけじゃ……」

「じゃあ、いいよね。
ブロッコリー買いま~す」

「ちょっ……花音!」


必死で止める俺。

そんな俺を見て笑う花音。


「ダメです。
ちゃんと好き嫌いしないで食べなさい」

「え……」

「あたし、今お母さんっぽくなかった?」

「じゃあ、俺は何て言ったらいい?
はーいって?」

「ふふっ。
ブロッコリー買うよ?
絶対食べなきゃダメだからね」

「……はい」


何か……こういうのっていいな。

母親と買い物になんて来たことないから。

何か……不思議な感じ。
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