オトナの秘密基地
いきなり核心を突かれてまた焦った。

言葉を慎重に選びながら答える。


「中田家を守るためです。

未来の中田家は、カツヤと……お腹の子にかかっています。

この二人に危機が迫っていて、未来の中田家が消えかかっているんです。

その危険を回避するために、和子さんの身体をお借りしています」


旦那様は、腕組みをして黙って聞いている。

今のところ、必要な情報だけを出して、無駄な話はしていないはず。


「危機とは具体的に何だ?」


「ひとつは、先ほど乗り越えました。

お腹の子が苦しんでいたのです」


そう言って、私はお腹に優しく手を当てる。


「貧血と、さらしによる圧迫、無理な体勢を続けた事など、妊婦にとって悪条件が重なりさっきは本当にダメかと思いました。

対処をしたので、今は大丈夫です」


絶対の自信はないけれど、多分。

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