オトナの秘密基地
すっかり忘れていて、ごめんなさい。

私は慌てて、中田さんから離れようとした。

なのに、放してくれない。


「また倒れたら、今度こそ元に戻れなくなるかも知れないから」


「じゃあ、横になっています!」


「ここで横になってるからいいだろ」


そんなやりとりをする中、襖が開いてマスターが入ってきた。


「あ、俺のことは気にしないで。

そのままどうぞ、和実ちゃんはくつろいで」


マスターにそう言われた上、放してもらえない私は大人しく中田さんの腕の中に納まるしかなかった。


「博矢は元通りになったし、和実ちゃんも大丈夫そうだから、俺は店に戻るから。

後で二人共話を聞かせてくれ。

うちで晩飯食べながら語ってくれたらいい。

じゃっ、そういう事で。

……ところで、お目覚めのキスはどうだった?」
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