Thanks for XX【六花の翼・番外編】


ぐわしっ!


両手で相手の頭を固定する。


「いただきます!」

「!?」


困惑顔の太一の厚めの唇に、そのまま……


むちゅうぅぅぅぅぅぅぅ。


かぶりついた。


もちろん、歯を立てるわけはなく……


唇を吸う。


舌で歯列をノックすると、観念したのか、やっと太一は応答しはじめた。


「酒くっさ……」


口を離した瞬間、そんな事を言う太一。


見た目は可愛いのに、口は可愛くない。


「そういうやつにはお仕置きだー!」


あたしは無理矢理、太一を押し倒し、上に乗った。


そこで、その夜の記憶は途切れた。





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