Thanks for XX【六花の翼・番外編】
そんなわけで、焦ったお父ちゃんに、
僕はある日、お出かけに連れて行ってもろた。
いつもは兄貴ばっかり可愛がるお父ちゃんが、
今日は僕だけを連れて歩いてくれる。
車に乗って寝てしもうた僕は、それはそれは幸せな気分やってんけど。
目覚めた時に見たのは、ぜーんぜん知らん森の中の、洞穴やった。
『お父ちゃん?ここどこやねん』
『すまんな、オーランド。
今日は遊びに来たんやないねん』
『どういうこと?』
意味がわからん僕は、お父ちゃんにたずねた。
お父ちゃんは、渋い顔しとったなあ。
でも、容赦なかった。
『お前に、悪魔と契約してもらう』
お父ちゃんは、そう言った。
僕はやっぱり、意味がわからなくて。
ただ、その言葉の恐ろしい響きだけで、ちびりそうやった。