空蝉の光 -桜花乱舞-


「桜ちゃん、一度しか言わないからちゃんと聞いてね」



「はぁ…、はぁ…、何…?」



少し息が上がる私の耳に彼は口を寄せると、こう囁いた。








「好きだよ、桜ちゃん」







――と。



私は彼の言葉に呆気を取られた。





< 148 / 244 >

この作品をシェア

pagetop