空蝉の光 -桜花乱舞-


「恭介!」



俺は親父に殴られ、その場に尻餅をついた。



口の中に鉄の味が広がる。




「お前という奴は何てことしてくれたんだ!?桜ちゃんに迷惑かけただけでなく、あの土方さんを怒らせるなんて…」



親父は顔を真っ赤にし、お袋は両手で顔を覆い、泣いている。



桜の親父さんはこの辺でも有名で、この辺をまとめる長のお気に入りだった。



だから、そんな人を敵にする回すようなことをしたら、どうなるか分からない。



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