天菜
それは.2年前の夏。
この日はかなり暑くて
その年最高気温だった。

「あぁ~あち~↓↓お茶飲も~...ってない!!」最悪だ...
仕方ない。
水道の水でいいや..
「...え!でな~い↓」そういえば!!
水道止まってるんだったぁ!!
「ど~しよ~」
こんなに暑い中.買いに行くのはかなりキツい。
でもこのままでいたら夜には確実に飢え死にしているだろう。
「ど~すんだよ~」


そもそも俺が住んでいるのは6畳一部屋のボロアパート。
去年のちょうど今頃.
俺は親の反対を押しきり
東京に上京してきた。
しかし.金もなく
行く場所がなかった。
そんなとき.俺を助けてくれたのがこのボロアパートの大家さん。
大家さんにはかなり感謝している。
大家さんにお茶を貰えばいいが今日はあいにく留守。
俺は仕方なく買いに行くことにした。

「あち~...」

なんとか汗だくになりながら近所のコンビニにたどり着いた。

「いらっしゃいませ~」
「おっ!!発見!」
飲料コーナーを発見し
お茶を取ろうとした時
「...ない」
まさかでお茶が一本もないのだ!
「信じられな~い!!」
しばらくその場に立ち尽くし.その後仕方なく諦めてコンビニを出ようとした時―
「これ.やろか?」
「...え?」
神だっ!!
この人神様だ!
「死にそうな顔しているで?今.買って来るから待っとき。」

しばらくして神様が来た。「ほい!俺のおごりや!」「ありがとう。神様..」「えっ!?面白いこと言うやっちゃなあ~。そ~いや~言ってなかったな。俺は冬本和輝。まぁ~これもなんかの縁やし.名前と番号教えてや?」
これが俺と冬本和輝の出会いだ。

コンビニ事件の後も
携帯でメール交換はしてるものの.あの日から一回も会っていない。

「あいつ.最近どうしてるだろ~。」
そんなことを思いながら
今日も俺は生きていた。
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