禁断の姉弟愛 ~欺くのはどっち?~
 和也は今の質問に動揺するかと思ったけど、ただキョトンとするだけだった。


「他にもって、どういう事だよ?」


「それはですね、例えば会社とかにも彼女がいるんじゃないか、という意味です」


「はあ? いるわけないだろ?」


「ほんとうに?」


「ああ」


 ずっと和也の目を見てたけど、澄んだ目で私を見返すだけで、泳がせたりとか、そういった反応は全くなかった。という事は、本当にいないらしい。


「今はいない……と」


 手帳に書くふりをしながら、そう呟くと、


「今は、ってどういう意味だよ?」


 と、和也はそこに反応してくれた。おあつらえ向きだわ。


「それはですね、今はいないとしても、過去には会社関係なんかで彼女がいましたよね? そういう意味です」


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