一緒に、歩こう
9月の終わり。
3年生にとって大事な季節。
進路決定の時期。
放課後、あたしは会議室で
担任の中西先生と、クラスの生徒の
進路について話し合っていた。
「ん~、評定平均微妙よね…」
「そうですね。ちょっと第1志望は危ない気が…」
高校から大学に上がるには、
やっぱりそれなりの学力が必要。
通知簿の中味も必要。
そして、こういう会議が
1年の中で1番大変。
「ま、槙原は大丈夫ね。結構成績もいい方だし」
「勉強熱心ですしね」
「…問題は、こいつなのよね」
そう言ってため息をつく中西先生。
あたしは、誰だろうと手元にある
資料を眺める。
そこには、隼人の名前があった。
そういえば、どこ行くか
聞いてなかったな。
どこ行くんだろ…。
「どこ、志望ですか?」
「それがね、」
きっと隼人はここから1番近い
大学に行くんだろうな。
確かそんなこと言ってた気が…。
でも、何になりたいんだろ。
近くの大学で、あたしの家に
たくさん遊びに来てくれて。
もう高校とかの縛りもないし、
ま、始めは無理だろうけど。
明るい道を堂々と歩いて
遊びに行ったり。