一緒に、歩こう
「校長先生、信じてくれよ」
懇願する隼人に、
先生は驚きの表情を見せる。
あたしは、何も言わず
校長の目を見ていた。
「君たちの言い分は分かった。けれどこれだけ大きい騒ぎになったからね…」
校長は考え込んで、
うーんと小さく唸っていた。
お願いします、と心の中で
呟いた。
「とりあえず、朝比奈先生。今の学年が卒業するまで自宅謹慎ということにします」
そう言う校長に。
「だから、関係ないんだって!本当に!他の奴だって言ってんだろ!」
隼人は怒りにも似た表現で、
校長に詰め寄る。
「矢野くんっ…!やめなさい!」
「信じてくれよ、先生。本当に関係ないんだって!」
あたしは必死に隼人の腕を引き、
イスに座らせようとするも、
隼人は言うことを聞かない。
「後は教師の話し合いだ。君は教室に戻りなさい」
静寂に包まれた。
もう何も言えなくなったのか、
隼人は大人しくなった。
「矢野くん、戻りなさい」
再び言われた隼人は、
足掻くこともなく
校長室を出て行った。