一緒に、歩こう





「先生はみんなが過ごして来た3年間、一緒に過ごして来たけど。お互いを高め合えて、支え合える、このクラスのみんなが本当に大好きです」





鼻をすすって、

泣き始める生徒たち。

あたしも思わず、

泣いてしまう。





「楽しいことも、時にはテストとか受験とか苦しい時もいっぱいあったね。だけど、いつも明るくてずっといたいって、そう思えるクラスの雰囲気がすごく先生にとっては癒しでした」





中西先生は、涙を流さず。

代わりに1人1人の顔を見て、

笑顔で最高の言葉を述べた。





「これからたっくさんの困難がある。絶対ある。だけど、そんな時、先生の顔は思い出さなくていいから。ここにいる、周りのみんなの顔思い出してみてほしい」





楽しいことも。

嬉しいことも。

悲しいことも。

悔しいことも。

このクラスのみんなと、

ここまで頑張って来れた。





「土屋、あんたの嫌いな英語。誰と勉強した?」





「…みんな」





「陽子、あんたが頑張った文化祭。誰と頑張った?」





「ここのクラスにいる、みんな」





「吉岡、部活の試合で県1位になった時。誰が喜んでくれた?」





「みんながすごい祝ってくれた」





そうやって。

1人1人に問いかける。

そのやり取りが、

担任の生徒の絆を

確かめているような。

そんな気がした。




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