一緒に、歩こう
保健室の前に来る。
少し走ったからか、
息が乱れている。
「失礼しまー…」
乱れたまま。
息が止まりそうになった。
「…、」
目の前には、
ベッドで寝息を立てる矢野くんと。
その横でイスに座って
同じようにもたれかかって
寝息を立てる、矢野くんの彼女。
「いつも…こんな感じじゃん、」
あたしと矢野くんに。
2人だけの時間なんて来ない。
さっきの囁いた言葉にも、
意味なんてない。
こんな風に、彼女と
矢野くんを傍観するしか
あたしには出来ない。
でも、だからあたしは。
「こら!起きなさい!」
教師という職を、使う。