[【殺人ゲーム】クリック!]
『命!お怪我はありませんか!?
その狂暴な犬を処分しろ!!』
僕に駆けてきたのはあの男だった。
と言っても、当時の僕は、彼の陰謀だとは知らなかったけどね。
『待って!!やめてよ!!
離せっ…!!ジョアン!!』
僕は叫んだ。
横たわるジョアン
目を閉じて
流れるは鮮血
僕の愛した、親友の
父のように慕い、
母のように寄り添った
ジョアン、僕は君の
パートナーになれたかな
僕の声に反応したのは
偶然なんかじゃないよね
僕らの、絆だったよね
ねぇジョアン。
この悲しみ、抑え切れない
心の奥底に眠っていた感情が今
解き放たれたようだよ
みなぎるパワー
溢れんばかりの殺意
ほとばしる感情
『許せないよね。』
コテンと首を傾けて、僕は言う。
この国はおかしい。
僕がこの狂った国を消してやるよ。
国中の大人が、たった一月で皆謎の死を遂げたという。
その者達は死ぬ直前、誰もが天使の微笑を見たと…。