[続2]素敵過ぎる恋愛…あなたの世界へ
父との話が終わるころ…

貴俊さんが健司さんと一緒にやってきた。

貴俊さんは額に汗をかき、Yシャツのボタンを数個はずして、
ネクタイを緩めている。

どんな時でも、焦ることもなく、冷静な判断を下す

笠井貴俊ともあろう人が…


『貴俊さん…そんなに急いで来なくても大丈夫でしたのに…
 母から健司さんにそう伝えてもらっておいたのに…』


「健司からは問題ないと聞いていたが…
 その…自分の目で愛美を見ないと落ち着かなくてな。
 どうせ、心配で仕事にもならんしな」


「相変わらずですね。笠井社長…」

そう声を発したのは高峰の父だった。

「おっお義父さん…。すいません。愛美しか見えてなくて…
 挨拶が遅れまして…」


「ハッハッハ・・・なかなかいいものを見せてもらったよ。
 冷酷・冷徹…そんな笠井貴俊の焦る顔をね…」

父は楽しそうに、貴俊さんの顔を見ていた。

「人が悪いですね…
 確かに、何かに焦ることなど今までありませんでしたよ。
 これから先も愛美だけでしょうね。
 私を焦らせることができるのは…」

「違うな…愛美とおなかの子供だろ。」

父は笑いながら、貴俊さんと話をしていた。

< 25 / 143 >

この作品をシェア

pagetop