ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
(O美大へのコネがつかめて上機嫌なんだ)


「何? 何か食べたいものある?」


(えっと……そうじゃなくて)


「あの……あたしね……」

「うん。何?」


(ときどき意識が飛んで、その間の記憶がないんだ)


ほがらかなママの笑顔を前にして。

あたしは全然違うことを口走ってた。


「市の絵画コンクールで金賞だったんだ。

県に出されるんだって」

「え、そうなの! すごいじゃない」


ママは飛び上がらんばかりに喜んで、手を叩いた。


「また全国まで行っちゃうんじゃないの?

柚希はさすがね。

パパにメールしとかなくちゃね」

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