ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
自分の意識がない間、自分の体が意思を持って自由に行動してるなんて、想像だにしなかった。



それが、まさか、


あんな汚らわしいことをしていたなんて……


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とぼとぼと歩いていると、バスの停留所を見つけた。

幸運なことに、いつも乗ってる路線が通ってる。


(よかった……)


ベンチにちょこんと座って、なかなか来ない帰りのバスを待つ。


(今日はテスト前で美術部がなかったから、さっさと校門を出たところまでは覚えてる)


その先は……記憶がない。

気づいたときは、とんでもない場所にいた。


(今まで、何回くらい意識が飛んだっけ……)

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