ポイズン
こんなに雇われている人がいるなら、1日1人誰かいなくなってもわからないかも知れない。

そう思って、記憶喪失のフリをして正宗様の家で住み込みで働くことになった。

“あげは”、この名前は正宗様が与えてくれた名前だった。

昼は正宗様の専属としてちゃんと働いて、夜は同じ仲間の子の血を吸って空腹を満たす。

血がなくなった死体はちゃんと処分してね。

みんな気づかなかった。

働き始めて1ヶ月経った夜のことだった。

いつものように空腹を満たして死体を処分し終わって部屋に戻ろうとした時だった。

正宗様に見つかってしまった。

そして、吸血鬼だってこともバレてしまった。
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