キミと一緒に。【完】
無駄に汗をかきたくないし、未経験の私が出来るわけがない。

でも、グローブをキャッチしてしまった。

2年生の一部からの期待の目。



「倉元に当たったらごめんね」



「え…やるんだ;;」



嫌そうな加菜恵の顔を見なかったフリをして、私はマウンドに初めてたった。



「何で室岡が!?」



「遠いねー」



カッターシャツの袖を肩まで捲り、ネクタイを兄貴に託す。
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