キミと一緒に。【完】
「――由斗ッ!!」



由斗の自宅前に行くと、何故か倉元が居た。

でも、今はどうだって良い。



「花音…?花音っ!!」



私は最後の力を振り絞り、由斗の胸へと飛び込んだ。

この温もり。

由斗の温もりは、これだ。

忘れてた、懐かしい場所。

大好きな場所。

帰って来たよ、由斗。



「ごめん…ごめん、花音…」



私の頭に、冷たい何かが垂れた。
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