~境界線~君だけの声が聞きたくて


瑞希ちゃんから聞いたこと、
それはとても衝撃的だった。




「せんぱいのホントのお父さんにはもう一人子どもが居たんですよ~。それがレオなんですよぉ」





何でもないかのように、サラッと言う瑞希ちゃん。



ーーーこの子は一体何を言ってるのだろう




私が唖然としていたせいか、ぷぅーっと頬を膨らまし、私を軽く睨んでくる。





「だーかーらぁ、レオはセンパイとキョウダイなんですよ~血が繋がってるんですぅ。」




「大体、可笑しいと思った事ありません?自分の親に聞いてみて下さい。きっと隠そうとするから」





思い当たる節はあった。




昔中学生くらいの時、美月とレオは血が繋がってないんだよね?とお母さんに聞いた事がある。





その時は血が繋がってないとは聞いていたが、





「もし、本当のキョウダイだったら、俺たちは一体どうなるんだろう。」





窓の外を遠い目で見ていったレオの言葉を聞いて、初めて気がついた。



不安になった私はそれでお母さんに聞いた。聞いたと言ってもその時は確信がなかったし、私もまさかなと思ってたけど。




でも、今思えば「ーーーそうね。」そう言ったお母さんの顔は少し表情が硬かった気がする。





それにもう一つ、私には疑問があった。








それはもっと昔、レオと今のお父さんがくる前、まだ私の本当のお父さんがなくなるまえにお母さんと話しているのを聞いてしまったことがある。


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