生き続ける-消えない思い出-


部長が私に触れようとしたとき、


ビクッ

と体が小さく動いた。



そんな私を見て、部長は


「…今日はもう遅いし水野は帰れ。な?」


と、私の頭を大きな手でぽんぽんと軽く叩きながら言った。



「え……」


顔を上げると、蒼が自分の髪をきつく握り締めていた。


とても苦しそうな顔で。

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