小指に繋がる一本の糸
夏稀は
どんどん変わった
部活もやめ
長い髪を染め
いわゆる
ギャル化していった
夏稀の隣にいるあたしも
変わった
03ヶ月足らずで
面影なんて
無くなっていた
『知夏、あたしわかった気がする』
夏稀が急に言った
『なにが?』
『愛なんて、所詮感情
熱はいつか冷めて冷たくなり、消える』
言葉を発することも
夏稀の顔を見ることも出来なかった
あたしは
明るい茶色に染めた髪を
指に巻き付け
下を向いていた
藍と唯は相変わらず
恋愛も
勉強も
全て普通にやっていた