School Daysなレクイエム!
プロローグ


普段の桜は桜色。
夕方には夕日を浴びて朱桜。
夜なら夜で淡い青。

今は夜だから。
彼女の色と似ているから。
今まで気付かなかったのも仕方ないことだと思う。

あくまで比喩にしたい。
眼球が潰れ、透き通った水晶体が眼窩から涙のように零れていた。
闇の濃い中で枝垂れ桜のようにぶら下がる彼女から。
そのまま、ぽたりと流れ落ちた。
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