雨のち曇り
それから何もなく1週間がたった。
今日は私が部活終わるまで待っていてくれた。
「遅くなってごめんね」
「いーよ」
「じゃあ帰ろっか」
今日の帰り道もいつもと一緒。
他愛もない話をしてばいばい。
…そうだと思っていた。
「…愛、キスしてもいい?」
「え?」
「ダメ?」
幸樹は目を潤ませながら聞いてきた。
あまりにも断りにくくて、頷くしかなかった。
私が頷くと、幸樹は顔を近づいてきて触れるだけのキスをした。