雨のち曇り



「だって楽しそうだった」



「あれは、ただ勉強を教えてもらっていて」



「愛は俺じゃないほうが…」



「ううん!私は幸樹がいい。でも幸樹が私と別れたいなら、それでもいいよ」



「俺も愛が好きだよ」



「じゃあ、どうして?すごく辛かったんだよ」



「ごめん」



幸樹は私のことを抱き締めた。



「仲直りしよ?」



「うん」



私たちは仲直りのキスをした。


浮気されたけど、どうでもよかった。


幸樹のことが、こんなに好きになっていたなんて気づかなかった。




< 29 / 169 >

この作品をシェア

pagetop