まだ好きです(完)
顔を上げた。


んん??????



「陸上競技場~~~~~~~~?????」



俺は、無意識に叫んでしまった。やべ!でも人は1人もいない。


「ここで、駿。走ったんだよ~!すっごかった!こうね!!!!もうびゅーーーーーーんって!」


「こんな大きな会場で…俺が?」


「うん。もう、1位独占してて。かっこよかった。」


かっこよかった、って過去形。今はどうなんだよ?


今の俺、いやなら、なんでまとわりついてくるんだよ。


昔の自分、かこの自分と比べられているような気がして、くやしかった。



風は吹いていない。でも暑くもない。


俺は、ベンチに座った。


ここで…俺が走れるなんて。しかも1位って。ありえないだろ。


「…駿????」



不安そうに俺の顔をのぞきこむ雛の表情を見て、めちゃくちゃにしてやりたかった。

雛は…昔の俺が、好きで好きでしょうがないんだ。



今の俺のことは…。



「俺もし記憶戻らなかったら…どーすんの?」




意味のない質問。なぜか答えが知りたかった。



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